文庫の本について

 わたしたちの文庫は、絵本から物語への橋渡しをしたいと願っています。 

 20年近く子どもと本に関わっていますが、絵本は楽しめても、いわゆる児童文学に手を伸ばす子は、そんなに多くはいないように思えます。図鑑や推理小説や、ぽーんと飛んで大人っぽい小説を読む子どもがたくさんいます。なんだか、もったいなくてなりません。もっと、子ども時代を楽しんでほしい、子ども時代にこそ、心躍らせるワクワクする本、夢中になれる本に出逢ってほしいのです。 

そういう物語は、子どもの「生きる力」となります。 


 ではどうすればいいでしょう。わたしたちは、幼年童話や昔話にその鍵があるように思います。どうぞ、子どもたちに幼年童話や昔話を読んであげてください。 

 耳からの読書は、想像力を広げます。おとうさん、おかあさん、家の人の声に励まされ、子どもたちは、安心して想像の世界へ旅立つことができます。一緒に物語を読むことで、同じ世界を共感できます。遠い外国や海や山に行かなくても、子どもの五感は豊かになります。これもセンス・オブ・ワンダーです。読んであげていると、子どもは早く物語の先が知りたくなって、自分でも読むようになります。 

 幼年童話や昔話を、どうぞ子どもたちと一緒に楽しんでください。子どもたちの「子ども時代」をたいせつにしてください。わたしたちの文庫が、ほんの少しでも、そのお役にたてますように。 

 読んでもらって楽しい、自分で読んで楽しい幼年童話や昔話を集めています。 

もちろん、絵本もどうぞ。

 

名誉館長 クマのビスキュイちゃん 

 文庫には、お仕事を手伝ってくれるクマくんがいます。正式な名前は「キャラメル・ビスキュイ」ちゃん。松岡享子先生が手作りされ、東京子ども図書館のバザーで出されたものを、購入された方から譲り受けました。松岡先生にお手紙でそのことを報告すると 
 
・・・キャラメル・ビスキュイと名前をつけてもらって、文庫のみなさんにかわいがられてあのくまくんも幸せです。 
 
と、おハガキをくださいました。
 ビスキュイちゃんは、松岡先生のぬくもりのあるクマくんです。ぽわわんとしたお顔が、とってもチャーミングです。おはなし会に参加したり、本を片付けたり、手紙を受け取ってくれたり、モデルにもなってくれます。文庫で暮らしていたこともありますが、夜は寂しいので、家と文庫を往復しています。